夢見るドーラー

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夢見るドーラー

「ただい・・ま？」
「おかえりなさいだよっ、マスター♪」
「何でそんな格好してんの？」
「ああ、これ？ちょっとねー大変なのよ。」

「胸が大きくてボタンが留められないの。ホント困っちゃうよ。」
「中にＴシャツとか着なよ・・。」
「やだもう、私の胸が大きいからってそんなにジロジロ見ないでよ。マスターのエッチ♥」
「昨日の話、気にしてるの？」
「別にっ！ただ、胸が大きくて困ってるだけだよ。お洋服が大変なのっ。」

「昨日も言ったけど、チィちゃんには他に沢山いい所があるし、胸だけが必要で側にいて欲しい訳じゃないから。」
「プロフィールの数字本当に書き換えちゃうんだもん。」
「それはそれ。体の変化は誰にでも起こる事だし、十分魅力的って言ってくれてる人もいるんだから、そんなに変に気にしなくても大丈夫だろ。」
「ショックなのはショックなんだもん。」
「今回のこれは改造をしてないだけで、体の変化は頻繁に起こってる事だろ。まあ、ショックかもしれないけど、今の体に慣れるってのも大事だぞ。」
「うう・・。」
「早く着替えな。また風邪引くぞ。」
「わかった・・・。」

「というかさ、昨日夢みた。」
「夢？どんな？」
「チィちゃんが夢に出てきた。」
「私が出てきたの？どんな夢だったの？」

「断片的にちょいちょいとしか覚えてないんだけど、チィちゃんが喫茶店でアルバイトしてるっぽかった。」
「喫茶店でバイト？ちょっといいかも。アルバイトとかしてみたい。っていうか、まずは喫茶店って行ってみたい。あれ？それは、私がマスターの手助けなしに自由に動いたり喋ったりしてたって事？」
「いや、今みたいに話してる感じかな。2人がいて、気持ちとか頭の中で会話してるような感じ。」
「そっか。テキパキ働くって感じではなかったのね。ん、ありがとうポテト。」
「ワウ」
「バイトしてるって情報があっただけで、基本的には今の感じのままだったからね。」

「ニキシー管の時計が欲しくてバイトしてたみたいだった。」
「ニキシー管の時計かあ、光の色が暖かくて綺麗だよね。」
「詳しくは覚えてないけど、バカ扱いもされた。」
「バカ扱い？」
「”バイト中はちゃんとしてるよ。バカじゃないの？”って言われた。」
「何でそうなったのよ。原因っていうか、マスターが何か言ったんでしょ？」
「それは覚えてないんだけど、バカ扱いされたのはしっかり覚えてる。」

「夢の中の私と今の私と、あんまり変わってなかったのかな？」
「というか、むしろそのままだった。時間とか余計な事を気にしないでいられたし、凄い楽しかった。夢だから起きてすぐに感覚的に薄れていっちゃったけど。」
「マスターが私に求めてるのが今のままの私って事なら嬉しいかな。っていうか、さりげなく着替えてるとこ写真撮らなかった？」
「いや？気のせいじゃない？」
「んー、ならいいけど。」

それは流石に・・・を、あっさりとクリアしてしまった夜でした。
もし、誰か夢でご自身のドールと楽しい時間を過ごす経験をした事がある人がいたら教えて下さい。
もしいたら、自分だけじゃない、ギリギリセーフという事で助かる気がします。
ま、居てもその人もろともアウトなんでしょうけどね。でもどこかで安心したいんです。
どうか、ドーラーあるあるであってください。

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