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下手なりにメイク
「証明写真気分・・・すまし顔？」
「普通でいいって。」
「証明写真とか免許証の写真ってみんな”スンっ”てしてない？」
「スンって何だよ。何となく分かる気もするけど、普通にしてればいいから。」
「面白くないなあ。」
「面白さを求めてる訳じゃないからいいの。」
「はーい。」
「十分スンってしてる顔に見えるな。」
「してないよ。それより、なんで証明写真気分なの？」
「ああ、メイクでどれくらい変わるのかってのを知りたいのと、もう１つは自分のメイク能力かな。どれだけ綺麗にメイク出来るのかってのを知りたい。」
「めずらしくお勉強モードだね。」
「たまにはね。って事で、涙袋を強調してみよう。メイク前と後で違いが分かるように、今日は右目だけやるね。」
「はーい。」
「って、だーいぶ塗ったねえ。」
「やりすぎたかな？」
「ちょっとグチャっとしちゃったかな？もうちょっとシンプルでもいいんじゃない？」
「メイクしてるのが楽しいから色々やってみたくなるってのもあるけど、何より終わらせ時ってのがなかなか難しいんだよね。」
「蛇足ってやつかな？色々ベタベタ塗らないで、陰を作るくらいでいいと思うよ？」
「余分な所は落とすか。」
「涙袋の下の部分だけ残して後は落としちゃっていいよ。」
「そんなに？」
「そんなに、だよ。」
「どう？自然になったと思わない？」
「本当にちょっとだけなんだな。」
「でも左目と全然違うでしょ？」
「確かに違う。メイクってなかなか難しいな。」
「勉強勉強～♪」
「効果的な箇所とかサイズとかって事なのかな・・・。何となくだけど、ちょっとだけ分かったような気がする。」
「うんうん。そうやって上達してください。」
「じゃあ今日はメイクが自然に、そして上手に決まりましたって事で終わろうか。」
「あれ？私このまま？左目は？」
「時間がだいぶ過ぎちゃってるので、これ以上更新の遅刻は出来ない。」
「ええー・・・・。遅刻常習犯がこんな時だけ・・。」
